生産拠点として重視する進出先、1位は「中国」・2位「べトナム」
23年現在、企業の28.1%で海外進出や海外取り引きを実施している。調査は、直接・間接のいずれかの形で海外進出をしている企業2292社に対して、生産拠点および販売拠点として最も重視する進出先を聴取した。
それによると、生産拠点として最も重視する進出先は「中国」が17.1%で最も高かった。次いで「ベトナム」(9.3%)、「タイ」(5.8%)、「台湾」(2.9%)、「インドネシア」(2.6%)など、アジア諸国・地域が上位に並んだ。前回の19年9月調査と比較すると「中国」が6.7pt低下した。上位10か国・地域では「インド」を除き、すべて低下していた。
販売拠点も1位は「中国」・2位が「アメリカ」・3位が「タイ」
販売拠点も同様に、「中国」が19.6%でトップとなった。次いで「アメリカ」(9.8%)、「タイ」(6.5%)、「ベトナム」(6.1%)、「台湾」(5.5%)など。前回調査と比較すると上位10か国・地域では、「アメリカ」「台湾」などが上昇していた。
海外進出企業は、コロナ禍の前後に関わらず、アジア諸国・地域をビジネスパートナーとして重視している。
しかし、「中国で人件費などのコスト上昇に伴い、投資環境としての優位性低下を懸念」(機械・器具卸売)や、中国に対するカントリーリスクを懸念する声もあり、「ポストコロナ時代」では、「中国」を最重要拠点と認識しているものの、国内回帰や他の国・地域へ拠点が移り変わる可能性もありそうだ。